初似顔絵ボランティアで受けたやりきりない苦しさ「届かなかった線」

「届かなかった線」 福祉の場で似顔絵のボランティアをする機会をいただいた。私は、前日から気合いをいれ、練習をし、本番では心を込めて、目の前の人を丁寧に見つめながら描いていた。似顔絵というのは、顔のパーツだけでなく、その人の雰囲気や在り方までを映しとる作業だと私は思っている。 


 だから、できるだけその人の真正面から、耳や表情などを見せてもらえると、とても助かる。

今回も「もし可能なら、正面を向いていただけますか?」とお願いをした。

でも、相手の方は何度かこちらを見ているように感じたのに、最後まで顔を逸らしたままだった。

 その人は、その場の責任ある立場にいる方だった。私が描き終えて似顔絵をお渡ししたとき、「ありがとうございます」と言ってくれた。

でもその瞬間、わずかに聞こえた「ふふっ」という笑いに、私は胸の奥がぎゅっと締め付けられるような感覚を覚えた。 それは嬉しさの笑いではなかった。

まるで、私の一生懸命を軽く受け流すような、馬鹿にするような響きに感じられた。 

 もちろん、それが本当にそういう意図だったのかは、私にはわからない。でも、描く側は、全神経を集中させて線を引いている。誠意をこめて向き合っているからこそ、その一言や態度の温度差に、大きく傷つく。 私は今まで、何度も似顔絵を描きながら、人の温かさや優しさに触れてきた。でもこの日は、「描かせてもらう」ということの意味を、改めて問い直す時間にもなった。 ボランティアとはいえ、遊びでやっているわけではない。本気で、真剣に、その人を描きたいと思っていた。 「もう少し、向き合ってくれたら」と今でも思う。 

たつきさんたくの〘えがおでにがおえ〙ボランティアホームページ

まだまだ立ち上げたばかりのホームページですが、これから名古屋の福祉施設を中心に利用者やスタッフさんの似顔絵を作成するボランティアの活動報告や、個人の似顔絵を書くボランティア依頼の窓口のホームページです。もともとはココナラで似顔絵作成で宣伝のために立ち上げたインスタがフォロワーをまだ少ないですが100人を超え、お金をもらい似顔絵を描きたいから、ボランティアをやりたいという気持ちに変化しました

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